相続財産とその調査

相続財産の調査・確定のための基礎知識

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このページでは
「なぜ相続財産を調査・確定をするのか」
「相続財産となるもの・ならないもの」
「相続財産の調査について」
お話していきます。

なぜ相続財産を調査・確定するのか

下記を行うには
どんな相続財産があるか調査する必要があります。

1、相続税の申告の有無や申告時の額の把握
2、遺産分割協議の対象となる相続財産
3、相続放棄、限定承認の決定

そのためには
・相続財産となるもの
・相続財産とならないもの
・プラスの財産だけでなく、マイナスの財産のチェック
を調査しなければなりません。

相続財産となるもの・ならいないもの

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相続財産に含まれない代表的なものは例えば以下のものがあります。
・預貯金
・生命保険金(受取人が被相続人以外の場合)
・死亡退職金(受取人である遺族の固有の財産※いろいろな見解あり)
・遺族年金
・一身に属する権利義務
・葬祭費用
・香典・弔慰金

預貯金

預貯金は債権であり当然に遺産分割の対象になりません。
遺産分割協議を経ることなく各相続人が法定相続分に応じて相続することになります。
(実務上、銀行等は相続人全員の著名押印のある遺産分割協議書を請求することがほとんどです(銀行により請求されるもの、要件が異なる恐れがあったり、特約がある場合もあります。必ず銀行に問い合せましょう)。また、相続人間の協議で預貯金等を遺産分割の対象とすることもできます。)

生命保険金

生命保険金は「誰が」受取人になっているかで遺産分割の対象になるか・ならないかが変わります。

①受取人が被相続人

この場合は遺産分割の対象となります。
遺言や遺産分割協議によりそれぞれ相続します。

②受取人が特定の人

この場合は「特定の人」が保険金請求権を取得するため、遺産分割の対象とはなりません。このため「特定の人に」相続放棄があったとしても遺産分割の対象となっていないことから生命保険金を受領することができます。

③受取人が相続人

この場合も遺産分割の対象とはならず、各相続人の相続割合によりそれぞれの相続人が固有の保険金請求権を取得します。
保険会社と割合について別段の契約を定めている場合は、その割合は別段の契約に従います(例:均等割合:相続人の人数で割った割合)。

死亡退職金

生計の保証・生活保障としての性格が認められる場合は固有の財産となり遺産分割の対象になりません。賃金の後払い的な性格が認められる場合は遺産分割の対象になる可能性があります。

遺族年金

遺族年金は遺族の生活保障のためのもので受給できる人は法令で定められています。よって遺産分割の対象になりません。

一身に属する権利義務

被相続人のみが有する権利と義務をいい、遺産分割の対象にはなりません。
扶養義務、生活ほどなどが該当します。

葬儀費用

葬儀費用は相続財産となりません。

香典・弔慰金

贈与としての性格をもち相続財産として遺産分割の対象にはなりません。

相続財産の調査について

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上記を確認した上で実際に調査をしていかなければなりません。
どのような相続財産があるかを把握することが相続手続きの大前提となります。

金融機関

通帳の他クレジットカード、送られてきたハガキ、明細等の郵便物で確認します。
一通りの金融機関が判明したら取引履歴を確認し相続開始後に取引がないか確認します。

不動産

権利書、登記識別情報、固定資産税の納付書、名寄帳等を確認し、どのような不動産があるのか確認します。

借金、ローン

わかっている借入金の他、郵便物等で借金の把握をします。また「個人情報信用機関」等に信用情報の開示手続きを行います。住宅ローンについては「団体信用生命保険」の確認を行いその後の債務を団体信用生命保険で返済してもらえるか確認します。

契約書

契約書には金銭の消費貸借、保証契約等があるかもしれません。